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6月, 2021の投稿を表示しています

Honda e試乗記〜その他雑感編〜

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前回 に引き続き、Honda eの試乗記です。今回はその他雑感編ということで一日運転してみて気付いた小さなことを綴ってみます。 内装の材質 静的評価編でも書きましたが、内装がいい感じです。シートは粗い手触りの布地でドアパネルにも似たような素材が使われています。木目調の部分は人工物っぽい感触ですが経年劣化には強そう。よくあるプラスチックっぽい素材は極力抑えめにしてあります。手垢は目立たなさそうですが、汚れた時に簡単に拭き取れるのかはちょっとよくわかりません。 とりあえず、明るくて好印象です。 デジタルミラー デジタルミラーは普通の光学式の鏡比べて視界が狭い印象です。これは、サイドミラーもバックミラーも同じ。もうちょい広角レンズを使ったカメラを使った方がいいんじゃなかろうか。もちろん、後方に車両があるのかどうか確認する目的では十分役に立ちますが。ミラーの向きを調整できないのも地味にストレスを感じます。他にも以下のような点が気になりました。 カメラの向きのせいで後ろのクルマのナンバープレートが見切れる モニターの色合いのせいで後ろのクルマの助手席に座っている美人さんがよく見えない 解像度の問題で後ろのクルマが8ナンバー(≒覆面パトカー)か識別できない まぁ、いずれも致命的ではない小さなことです。 タッチパネルがイマイチ 世の中のほとんどの車はナビやインフォテイメントシステムをタッチパネルで操作すると思います。Honda eもこれと同じなので、このクルマが特別イマイチというわけではないのですが、やっぱり運転中にタッチパネルを操作するのは危険だと思うんですよね。手を伸ばしてからタッチ操作するまで画面を凝視せざるを得ないので。 直感的かつ開発コストを下げるのに有効なことは理解できるのですが、やっぱり運転中というシビアな状況ではディスプレイと入力系は分離して欲しい。コマンダーコントロールでもいいし、タッチパッドでもいい、ボイスコントロールでもいいので。 Android Autoとの連携がもう一歩 Android Autoに対応しているので接続してみました。まあ普通に使えるのですが、以下の点が気になりました。 ヘッドライトとGoogle Mapsアプリのナイトモードが連動していない ハンドル上の音声認識ボタンを選択すると、車両側の音声認識システムが起動してしまい、Google Ma

Honda e試乗記〜充電・動的評価編〜

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前回 に引き続き、Honda eの試乗記です。今回は充電・動的評価編です。 このクルマのネガとポジが一番出た部分ではないかと思います。 乗り味 一番わかりやすいポジ要素は加速力です。 ほんの少しアクセルを踏んだだけで、タイムラグなく爆発的に加速するのがとにかく気持ちいい。ほぼ同サイズのガソリン車と比較して約1.5倍ほどもある車重なんて関係なし。アクセルと加速が直結している感覚はエンジン車では味わえない特性でしょう。この感覚を一度味わってしまうと、戻れなくなってしまいそうなくらい魅力的です。最大トルクのスペックを見ると、回転数低めの領域が得意なのかと思いきや、時速80km超えた状態からでも余裕で加速します。 さらに、パドルシフトによる回生ブレーキの強度調整や、重めで遊びの少ないハンドリング、硬めのサスペンションと、完全にスポーツカー志向したクルマです。床下に重量物を配置しているのが功を奏しているのか、山道のコーナーが異常に安定しています。登りはグイグイ引っ張ってくれて、下りはパドルシフトでスピードコントロールでき、思った通りのラインで走ってくれます。最小回転半径が小さいのも好印象です。何度か道を間違えてUターンする機会があったのですが、ちょっと細い道でも気軽に回れます。 ところで、走行時のロードノイズはかなり気になりました。後輪が225mm幅と、この手のクルマとしては相当ぶっといタイヤを履いているせいでしょうか。時速30km以下であれば、エンジン音がしないことにより車内はわりと静かですが、これを超えた速度帯では結構ノイズがあります。 とまあ、いろいろ細かいところは気になりますが、全体的にモーター車のいいところを活かしつつ、エンジン車の感覚を大切した面白いクルマだと感じました。 充電 さて、最大のネガは足の短さ。 今回の行程は池袋から筑波山神社まで往復約200kmほどでした。スペック的には満充電しておけばなんとか走りきれる距離のはずでしたが、結局、充電3回、合計1時間50分を費やしました。車を借りた9時間中約2割は充電していたことになります。 内訳は、以下の通りです。 急速充電が30分間×2回で、それぞれ50%、56%回復 普通充電が50分間×1回で8%回復 急速充電は思ったより回復速度が早かったのが救いでしたが、頻度が高すぎてちょっとつらい。慣れれば残量ギリギリま

Honda e試乗記〜静的評価編〜

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今回は Honda EveryGoで借りた Honda eの試乗記です。BEV(いわゆる狭義の電気自動車)に乗るのは初体験ということで、いろいろと新しい発見がありました。今回は静的評価編です。 このクルマの印象を端的に表すと、短距離型のスポーツカーです。スタイルが可愛らしいので、一見パワーのないゆるふわ系モデルかと思いきや、爆発的な加速力を持つあたり侮れません。 スペック 元々Honda eはグレードが2つありますが、EveryGoには上位グレードのAdvanceが配備されています。 グレード:Honda e Advance WLTCモード一充電走行距離:259km JC08モード一充電走行距離:274km バッテリー容量:35.5kWh 最高出力:113kW (154PS) / 3,497 - 10,000rpm 最大トルク:315 N・m (32.1 kgf・m) / 0-2000rpm 駆動方式:RR 車両重量:1540kg 一番気になるのは、一充電走行距離の短さです。今回は池袋から筑波山まで往復約200kmのドライブでした。満充電すれば往復できるじゃん、と思っていたのですが、世界はそんなに甘くない。このあたりは別記事で書きます。 他に気になるのは、極太のトルクが始動と同時に出る点と、ほぼ同サイズのクルマ(ヤリスのガソリン車)と比較して約1.5倍程度の車両重量です。 エクステリア N-ONE や N-WGN を彷彿とさせる丸目のヘッドライトが印象的です。余計な装飾を廃し、シンプルな丸と直線で構成されたデザインが潔さを感じさせます。ドアハンドルはボディ面とフラットになるようになっており、ドアを開けるときは前側を押し込むことで後ろ側が飛び出す仕組みになっています。 給電口はボンネット上に配置されており、ホンダのエンブレム横についている小さくて黒いボタンを押すと開きます。充電ポートは、左が急速充電用、右が普通充電用の2つあります。 蓋が開いている左側が急速充電ポート。普通充電用より径が少し大きい ボンネットを開けると中身はわりとぎっしり。モーターはリアについており、バッテリーは床下にあるので、ボンネット内は全部補機なんですよね。これじゃレンジエクステンダー用にエンジンを追加搭載するなんて無理くさい雰囲気です。 そういえば、他に外装の写真を取り忘れました。写真は 公式

Honda EveryGoでクルマを借りてみた

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 先日、レンタカー・カーシェアサービス「 Honda EveryGo 」で Honda e を借りて200kmちょっと走行してきました。クルマ自体の感想は別の機会に譲ることにして、今回はEveryGoについて感じたことをメモします。 Honda EveryGoとは ホンダモビリティソリューションズ株式会社 が運営するレンタカー・カーシェアサービスです。サービス内容や利用方法は 以前紹介した「カレコ」 とよく似ていますが、カレコと比べるとステーション数は少なそうです。基本的に街中の駐車場がステーションになっているようですが、今回借りたHonda eは、導入台数が少ないせいか、Honda Cars店舗敷地内にステーションが設置されていました。ちなみにホンダのグループ企業が運営しているだけあって、選択可能なモデルはホンダ車のみです。基本的にほぼ最新式の車両が選択できるので、ホンダ車の購入前検討に重宝しそうです。 利用登録 これまたカレコと同じですが、EveryGoを利用するには、以下の3つが必要になります。 運転免許証裏表を撮影した画像 クレジットカード 携帯電話(携帯電話がスマートフォンならアプリをインストールして利用可能) 審査があるので、登録しても即時利用できるわけではありません。登録した翌日には利用できるようになっていました。利用するなら前もって登録しておきましょう。 予約 スマホアプリもしくはWebサイトから予約ができます。このへんもカレコと同じですね。車種と日付、時間帯を選択して、空いていれば予約完了です。とても簡単です。 保険 保険の内容は以下の通りです。カレコと比べて人身傷害の上限が半額ですが、 一般的なレンタカーサービスもこれとほぼ同じレベルなので、特段問題はないと思います。 対人:1名限度額 無制限 対物:1事故限度額 無制限 車両:1事故限度額 時価額 人身傷害:1名につき上限3000万円 利用開始 今回はホンダの店舗敷地内にステーションがあったので、とてもわかりやすかったです。当日は店舗の定休日だったため無人でしたが、営業日だったとしても、利用するのに人手を介すことはないはずです。 予約開始時刻の15分前からロックの解除が可能です。まずはじめにやることは、リアウィンドウのところにある「 TOUCH 」の表示部分に運転免許証をタッチすることです。これ

CX-5を買い換えるか軽く悩んでみた

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少し前の話ですが、CX-5の30ヶ月点検に行ってきました。点検中の待ち時間に勧められたのでMX-30のe-SKYACTIV G 2.0を試乗させてもらいました。半年後に車検を控えているので、営業としては買い替えを勧めるいいタイミングだったのだと思います。 正直、サイズや使い勝手的にMX-30の購入は無いのですが、営業さんの稼働にも協力せねばなりません。以下、MX-30の感想です。細かいグレードは確認していませんが、恐らくBasic Setぐらいだと思います。 内装 レベルはとても高いです。ザラッとした感触の薄いグレーのシートは都会的でオシャレな印象。ドアの内張りも似たような色合いの材質で明るい印象です。センターコンソールはコルク材の上に他のマツダ車とほぼ同じレイアウトのレバー・ボタン類が並んでいますが、全体的にコンパクトにまとめられています。エアコン操作パネルはマツダ車にしては珍しく液晶パネル化されていてスッキリしています。全体的に他社(他車)とは一線を画すことを意識しているのでしょう。安っぽい感じは皆無かつ、成金趣味的な印象もありません。この値段でこの質感は超お買い得なのではないかと思います。 観音開きのドアは、4人で利用するときのことを考えたら正直不便だと思います。運転席の後ろに乗り込もうと思ったら、運転席のドアを開けないといけないので。3人だったら助手席側から乗ればいいので、ギリOKといったところでしょうか。まぁ、でも2人で乗るのがいいところでしょうね。 操作系とドライビングポジション 他のマツダ車と同じく、アクセルとフットレストに足を乗せた状態で、ハンドルに正対できます。操作系も突飛なところは一切なく、全てが自然に操作できます。 走り 普通です。特にパワーがあるわけでもなく、不足しているわけでもなく。マイルドハイブリッドと言っても特に違和感もありません。とにかく普通です。 とまあ、あまり購入する気もなく、営業さんが横にくっついているのでじっくり見ることもできず、早々に引き上げてきました。そっとしておいてほしかった。 見積もり 車両の見積り金額自体はWebサイトに載っている価格そのままです。驚いたのがCX-5の下取り価格。それなりの走行距離に達しているにも関わらず、残価保証最大55%の スカイプラン と比べても悪くない金額を提示していただきました(さすがに、生