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8月, 2019の投稿を表示しています

ボルボの購入を検討してみる2019夏

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前回の記事 はどちらかというとボルボの商品性よりも売り方の話が中心でしたが、今回は商品性メインの話ということで、Webサイト上で公開されている情報をもとに仮想的に購入を検討してみたいと思います。 要求仕様 以前からいつかはボルボを所有してみたいと考えていたのですが、うちの場合、以下の2点がどうしても譲れない要求仕様となります。 全幅1850mm以内 駐車場の制約 AWD(4WD)装備 雪山での走行 これを満たすモデルおよびグレードを絞り込んでみます。 全幅1850mm以内かつAWDという制約 自宅の機械式駐車場の全幅制限は1850mmです。このサイズに収まりかつAWDを備えたモデルは極めて限られており、選択肢は以下しかありません(セダンを除く)。 V40 Cross Country T5 AWD:¥4,290,000〜¥4,690,000 V60 T6 Twin Engine AWD¥6,590,000〜¥8,290,000 V40 Cross Countryは2012年に発売を開始したV40をベースにしたモデルで、さすがにそろそろ装備的にもデザイン的にも古くなってきた感があります。さらに、 2019年で現行モデルの生産終了が決定 とのことで、次期モデルの登場を待つのが妥当でしょう。 残るV60は、個人的にはボルボ全モデルの中でダントツにカッコいいと思っているのですが、AWDはTwin Engineという後輪に装備したモーター駆動により実現されたPHEVとなります。PHEV自体は別に悪くはないのですが、これしか選択肢がないのがちょっと残念です。 ちなみに、SUVであるXC系はいずれも全幅が制約を超えてしまいNG。一方、Cross CountryモデルにもAWD装備車はあるのですが、なぜか同じV系のモデルと比較して全幅が45mm大きくNG。なんでそこだけサイズを大きくしちゃうかな。 AWD装備車の価格 欧州車の特徴である「AWDが上位グレード向け装備である」という考え方はボルボも同じです。日本車はAWDを生活の足と考えているふしがあり、最低グレードであっても30万円も足せばAWDが手に入ります。ところがボルボの場合、例えば主力車種であるV60で見てみると、 V60 T5 Moment

最高の顧客が集まるブランド戦略

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先日、「 最高の顧客が集まるブランド戦略 」という書籍を読んだのでメモします。 内容は、ボルボ・カー・ジャパンの社長である木村氏が語る社長就任以来4年間のボルボの業績回復・ブランド力向上についての話がまとめられたもの。個人的にはボルボが数年前にそんなに業績が悪かったなんて知りもしなかったのですが、つい最近、2年連続のカーオブザイヤー獲得したあたりで、ようやく勢いを感じることになったのでした。その背後にデータに基づく販売戦略の構築とブランド力向上施策、ディーラーまで含めた組織全体の改革、中古車市場の制御、リースプランの整備、マーケティング施策の見直しなどなど、やるべきことをキッチリやって成果を出したすごい人物がいたんですよ、という話。 つい最近読んだマツダ金井氏は開発畑の出身なのに対して、ボルボ木村氏はもともとトヨタでヤリスの企画を経て、レクサスで人材育成、CS向上を担当し、その後「経営者」になるべく、ユニクロ、日産と渡り歩いて現職にたどり着いた人物です。二人の立場は異なるので職掌や視点が異なるのは当然のことですが、信じるやり方を貫きひたすら突き進むという意味では共通点を感じます。 一見するとマツダ金井氏の話の方が泥臭くて物語としては面白いのですが、木村氏は社長という立場でクルマ販売に関わる要素をより広範囲にコントロールしており、クルマを扱うのにいかに幅広い経験と見識が要求されるかがわかります。プレッシャーも大きいでしょうが非常にやりがいのある職業ではないでしょうか。 書籍はこの手のビジネス本としてはサラッと読みやすい内容です。 興味があればぜひ 。

BBQに最適なグリルを持つマツダ車はどれか

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第6世代以降のマツダ車 を見ていると無性にBBQをやりたくなってきます。絶妙な火加減で焼かれた美味しい肉とちょっと甘めのBBQソースの匂い、魂動デザインにはそんな景色が似合います。そう、グリルの網感です。というわけで、BBQに最適なグリルを持つマツダ車はどれかチェックしていこうと思います。 どのグリルで肉を焼こうか まずはロードスターですが、残念ながらこれは肉を焼くことを想定していないようです。他モデルよりも発売時期が少し古いため、まだこの当時はBBQでの利用は要求仕様に含まれていなかったと考えられます。 次は、CX-3です。2本セットのパーツが4つ。残念ながらこれだと隙間が大きすぎて肉が隙間に落ちてしまいます。次期モデルではしっかりとBBQ要件を盛り込むよう改善されることを希望します。 CX-8です。6本独立のパーツが横方向に通っていて、CX-3よりは肉は落ちにくくなりました。一見、高級感は漂っていますがBBQには向いていないようです。 MAZDA6ぐらいになるといよいよ肉が焼けそうな雰囲気が漂ってきました。網色も焦げ付く前のつや消しグレーで、上質な感じがよく出ています。ただ、縦方向の短いラインが若干太めで肉が張り付きそうな気がします。 MAZDA3は全体的に線が細目のひし形の網でよく火が通りそうです。お腹が空いてすぐに肉を食べたい人向けに最適なグリルかと思います。さすがは第7世代、よく考え抜かれたデザインです。 次はCX-5。立方体フレームの角を編み込んだような複雑な造形です。肉を点で支えるので張り付きも少なく、細かい網目なので小さな食材が隙間から落ちることもなさそうです。美しい焼き目に仕上がりそうな予感です。素晴らしい。 最後はデミオ。残念ながらこれでは肉は焼けそうにありません。 しかしながら、デミオは現在「MAZDA2」という車名に変更になっています。これに伴い、フロントグリルのデザインが大幅に変更され、BBQでの利用が想定に盛り込まれました(知らんけど)。残念ながらMAZDA2の焼き網の写真は撮れなかったため、その素晴らしい網形状は マツダの公式サイト でご確認ください。MAZDA3よりも若干太めで丈夫そうな、それでいてやや丸みを帯びたひし形により小さな肉も下に落ちない造形。シン

サンフランシスコのクルマ事情(2019年版)

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2019年8月に仕事でサンフランシスコを訪れる機会があったので、道行くクルマの写真を適当に撮ってきました。道行くクルマといっても基本的に路駐が多いので風景写真と思っていただければと。 全体的な印象としては、トヨタ(含レクサス)の割合が抜きん出て高く、続いてフォード、GM(シボレー、GMC)、クライスラー(ダッジ)のアメリカ勢、それと同程度でホンダ(含アキュラ)、日産(含インフィニティ)、時々スバル、マツダ、ヒュンダイ、KIAなどを見かける感じでした。その他、日本と違っていたのがテスラの数が異様に多いこと。東京だと数日に1台見かければいい程度(少なくとも自分の活動範囲では)ですが、サンフランシスコでは1日に10台以上走っているのを見ました。また、写真は少ないですが、メルセデス・ベンツ、BMW、ホルクスワーゲン、アウディなどのドイツ車もそこそこ走っていました。イタリア車、フランス車はほとんど見かけなかったように思います。他にも走っていたかもしれませんが、知らないブランドのクルマは認識できていなかったかもしれません。そもそもアメ車なんてそれほど詳しくありませんし。 以降、適当に撮影してきた写真を並べます。 トヨタ タンドラ ダブルキャブ 日本では滅多にお目にかかれないピックアップトラック。とにかく、すべてがデカくてグリルの威圧感がアルファードなんかの比ではないくらいオラオラ系です。この他にも タコマ や ランドクルーザー など巨大なトヨタ車がバンバン走っていました。 トヨタ ハイランダー 日本では発売されておらず、クルーガーの後継と言われるSUVだそうです。東南アジアで走っている フォーチュナー あたりとも近いかも? トヨタ のなにこれ? いろいろ調べてみましたが、このクルマは結局調べきれませんでした。トヨタのセダンは種類が多すぎて私のプアな調査能力では特定できません。フロントマスクのデザインとヘッドライトカバーの黄ばみ具合から2000年〜2005年くらいのモデルかなぁ、といったところでしょうか。 フォード エスケープ 恐らく初代のエスケープ。マツダと共同開発したモデルで トリビュート の姉妹車とのことです。ところで、この写真は特にそうですが、道端に停まっているクルマはたいていホコリまみれです。汚すぎて笑え

電気自動車を横並びにして比較してみた(2019年版)

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最近、メルセデス・ベンツやポルシェなどが電気自動車(BEV=Battery Electric Vehicle)を発売・開発しているという話をちょいちょい聞くようになりました。BEVはガソリン車と違って、モーターと電池が動力源となるため、パワートレーン周りのスペック表がガソリン車とは変わってきます。「スペック表を見てもどうもピンとこない」ということで、自分の中での整理のため、現在発売されているBEVの主要諸元を横並びにして比較してみます。ついでに主要な安全装備と価格も載せています。 比較対象車種 現状、新車の乗用車として購入できるもの、および近い将来発売が予定されているものを一覧表にまとめてみました。各モデルのスペックを把握する目的でグレードは一番低いものと一番高いものを並べてみました。とはいえ、日産とテスラ以外の未発売車は名前とデザインくらいしか情報がありませんが悪しからず。 日産 リーフ 三菱 iMiEV BMW i3 メルセデス・ベンツ EQC ホルクスワーゲン e-ゴルフ ジャガー I-PACE アウディ e-tron ポルシェ タイカン プジョー e-208 テスラ モデルS テスラ モデル3 テスラ モデルX テスラ モデルY 比較項目 現状、BEVはガソリン車と比較して充電に時間がかかるため、総電力量(=ガソリン車で言うところの燃料タンク容量に相当)と電力量消費率(=ガソリン車でいうところの燃費)とこれらにより計算される一充電走行距離が重要なスペックになると考えました。さらに、これらの数値で車両価格とオプション価格の合計を割って単価を計算してみました。 比較結果 比較表はこちら 。 所感 日産 リーフ リーフには大きく分けて総電力量(バッテリー容量)が40kWh版と62kWh版があります。62kWh版のe+になると一充電の走行距離(WLTC)が450kmを超えてくる分価格も上昇し、結果的に単価は40kWh版とほぼ同程度となります。とは言え、テスラやジャガー、BMWなどと比べるとこの単価は低く1/2〜1/3程度です。 三菱自動車 iMiEV 今回の対象車種中一番古いモデルです。バッテリー容量(総電力量)が最も小さいわりに価格は意外と高いので、各種単価はリーフ

マツダコネクトのレトロフィットキットについてディーラーに聞いてきました

マツコネのレトロフィットキットに興味のある者の一人として、8月19日に関東マツダの某店を訪問してマツダコネクトのレトロフィットキットについて聞いてきました。レトロフィットキットについては こちらのブログ が詳しいです。 セールスの方と直接話しをしたところ、メーカー(マツダ株式会社)からディーラー(株式会社関東マツダ)に対して配布された価格表を見せていただき、車種、自車位置演算ユニットの有無、ワイドFM対応の有無など細かな条件に基づき価格が確定していることを確認しました。我が家のCX-5の条件も確認していただき、4万円台で必要な部品が手に入るところまでは確認できました。 ただ、セールスの方からは注文の受付には否定的な反応が返ってきました。ディーラーにしてみれば、売上が上がるわけなので積極的に勧めるのが普通の対応かと思うのですが。積極的に勧めない言い分は、以下のとおりでした。 当店にて取り付けの実績がない 出始めたばかりの商品なのでまだ不具合がある可能性がある ソフトウェアのアップデートも必要になるため、何らか不具合があった場合に簡単に元に戻せない可能性がある レトロフィットキットとは無関係だが、現状マツダコネクトの最新版には不具合があり、バージョンアップの受付は一時的に停止している また、電話で細かく確認を取っていました。情報が降ってきたのがつい最近のことで詳細については全く把握できていない雰囲気でした。 どうやら、レトロフィットキット自体に不具合があるというわけではなさそうですが、現状マツダコネクトのソフトウェアに問題があり切り戻しができない状況かつ、取り扱い実績のない商品なため、作業を進めた場合、最悪問題が回避できない事態に陥ってしまうのを懸念しているように感じました(あくまでも回答に基づいた私個人の解釈で、そのように明確に仰ったわけではありません)。 現状、 マツダの公式情報によると「8月頃導入予定」以外の情報がありません 。もう8月も終わりに近づきつつある時期ですが、情報が更新されないのはもしかすると現行のマツコネの不具合も影響しているのかもしれませんね。人柱になりたいほど急いで導入したいわけではないので、メーカーの公式情報が更新されるまでしばらく静観します。

CDセグメントセダン対決 〜2輪駆動・ガソリンエンジン編〜

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ハッチバックの次はセダンで比較 先日、マツダ3ファストバックを競合車と比較してみようということで、 Cセグメントハッチバックの2輪駆動のガソリンエンジンモデルで比較 を行ってみました。今回はセダンで比較をしてみます。個人的にはセダンにあまり興味はありませんが。 比較対象車種 セダンの場合、C〜Dあたりのセグメントの境目が曖昧です。 こちらの記事 によると、全長4450mmを超えるものをCDセグメントと呼ぶ一方、 Dセグメントには明確な定義はなさそう です。これだと、比較対象車種が絞り込めないので、今回はマツダ3の一つ上のクラスのマツダ6の全長「4865mm」を参考にして、 全長4450mm〜4800mmのクルマ を比較対象車種としました。 ちなみに、セグメントはサイズだけではなく、そのクルマの販売戦略などにも影響を受けるため、一部Dセグメントでは?というクルマ(例:ジャガーXEなど)も混じっていますがご了承ください。 比較項目 比較項目は 前回の記事 とほぼ同じで、「 サポカー/サポカーS 」に相当する安全装備と個人的に最低限必要と思われる快適装備をなるべく多く備えた最も安価なグレードをベースにして、標準でサポートしていない装備はオプション金額を車両本体価格に加えて合計価格を算出しました。その上で、エンジンおよび動力用モーターの出力とトルクの合計値を合計価格で割った「出力単価」「トルク単価」を算出して比較しています。なお、エンジンとモーターの最高出力、最大トルクの合計値自体には物理的な意味はなく、比較のための単なる参考値とお考えください。 さらに、前回のCセグメントハッチバック対決時の比較項目に以下の項目を追加しています。 室内寸法(長さ、幅、高さ) ラゲッジルーム容量(VDA方式) 高速道路渋滞時ハンズオフ走行 オートエアコン 室内寸法は前席と後席の空間を対象としたサイズです。ラゲッジルーム容量は VDAと呼ばれる方式 の値を掲載しています。また、最近日産やBMWで導入が始まった「高速道路渋滞時ハンズオフ走行」は先進性が高く、差異が現れやすいポイントなため項目に加えました。オートエアコンはアウディA3の一番下のグレードに装備されていないのが気に食わなかったので必須項目にしました。 結果