主なSUVの後部座席の分割方式を調べてみた

CX-5の購入を検討していた際に最も重要視していたことの一つに「長物を車内に載せて4人乗車したい」というものがありました。この要件を満たすには、後部座席の分割方式がポイントになります。今回は、CX-5含め現在販売されている主なSUVの後部座席の分割方式をまとめてみます。

CX-5の後部座席中央部を倒した状態

後部座席の分割方式

2列シート車の場合、後部座席の分割方式には6:4の2分割方式と4:2:4の3分割方式の2種類があります。4:2:4の場合、中央部だけを倒すことで長物を載せた状態で4人乗車が可能になります。一方、6:4の場合、6側・4側いずれを倒しても実質的な乗車人数は3人となります。このため、乗車人数を確保した上で長物を積載するためには4:2:4の3分割方式が必須となります。
以下、2列シートのSUV系に限って後部座席の分割方式と全幅にフォーカスを当ててまとめてみました。

4:2:4分割可倒式シート装備車

国産車は3車種のみです。エクストレイルはガソリン車とハイブリッド車で分割方式が異なるので注意が必要です。その他のメーカーも、より上位のモデルで4:2:4方式を採用する傾向があるようです。さすがのBMWはすべてのクラスで4:2:4を採用しており、こだわりが感じられます(とは言え、一番小さなX1であっても全幅はそこそこ大きく、価格もお高めなので当然かもしれませんが)。

ブランドモデル全幅(mm)
マツダCX-5
1840
日産エクストレイル(ガソリン車)
1820
レクサスRX
1895
BMWX1
1820
BMWX3
1890
BMWX5
1940
アウディQ5
1900
メルセデス・ベンツGLC
1890
JeepRenegade
1805
JeepCompass
1810
アルファ・ロメオSTELVIO
1905
Land RoverRange Rover Velar
2032
ポルシェCayenne
1983
ランボルギーニUrus
2016
ジャガーF-PACE
1935
MINICROSSOVER
1820

6:4分割可倒式シート装備車(トランクスルー機構付)

6:4方式を採用する車種の中にはトランクスルー機構(中央部の穴ですね)が付いているものがあります。ここを開けると長物を通すことができますが、4:2:4タイプと違って開口部のサイズ制限があるので、積載量に制限を受けやすい傾向があります。

そもそも、この機構ってセダンで長物を搭載するための工夫なわけですが、トランクと後部座席の境目が曖昧なSUVやステーションワゴンでこの形式を採用する意味ってあるんですかね?どのクルマもそこそこ高級車なんだし使い勝手に配慮していっそのこと4:2:4にしちゃえばいいのに、と思います。

ブランドモデル全幅(mm)
ボルボXC40
1875
ボルボXC60
1900
アウディQ3
1830

6:4分割可倒式シート装備車

ほとんどのクルマは6:4の2分割方式を採用しています。国産車は外車に比べて全幅が小さめな傾向にあり、価格も安いのである程度やむを得ないとは思いますが、NX、CR-V、ハリアー、アウトバックはいずれも全幅1850mm付近で車両価格もそこそこお高めなのに6:4というのはちょっと残念な感じがします。もう少し気合を入れて欲しいものです。

また、バカでかいGLEやGLSが2分割なのは、これくらいのクラスになると3分割などという細かいことは気にしないアティテュードでしょうか。

ブランドモデル全幅(mm)
スバルXV
1800
スバルフォレスター
1815
スバルレガシィ・アウトバック
1840
マツダCX-3
1765
日産エクストレイル(ハイブリッド車)
1820
トヨタCH-R
1795
トヨタハリアー
1835
レクサスNX
1845
ホンダヴェゼル
1770
ホンダCR-V
1855
スズキエスクード
1775
スズキSX4 S-CROSS
1785
三菱アウトランダーPHEV
1800
三菱エクリプスクロス
1805
アウディQ2
1795
メルセデス・ベンツGLA
1805
メルセデス・ベンツGLE
1935
メルセデス・ベンツGLS
1980
ホルクスワーゲンTIGUAN
1840
JeepWrangler
1880
JeepCherokee
1905/1860
Land RoverRange Rover Evoque
1900
Land RoverRange Rover Sport
2073
Land RoverRange Rover
2073
Land RoverDiscovery Sport
1895
プジョー2008
1739/1829
プジョー3008
1840/1860
ルノーCAPTUR
1780
ルノーKADJAR
1835

全体的に見ると、国産車は完全に6:4が主流で、外車は比較的4:2:4が多めです。当然コストや車幅の問題もあるでしょうが、メーカー内で売れ筋モデルに4:2:4を採用したり、下位モデルとの差別化のために4:2:4を採用するなど、さまざまな事情が見えてきます。

最後に、一覧には載せていませんが、スバルレヴォーグは全幅1780mmと比較的小さめなサイズにも関わらず4:2:4タイプを採用しており、結構頑張っていることを(元スバリストとして)書き添えておきます。

次回は、実際にCX-5にスキー板を積み込んでみます

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